金のつばさで羽ばたいて

それはとつぜんだった。
わたしがサマステらぶすの公演に入ったのは初回ではなかったけど、それ以前にレポを見る余裕がなかったので、情報は何も入れずにEXシアターのスタンディング、後ろの方へギリギリにすべりこんだ。

Love-tuneの登場は一曲目で、わたしがいた近くのバルコに7人は出てきた。近すぎて、すぐには姿は見られなくて、しばらくぼんやりながめていたら急にひょこっと、あかるい髪をキラキラとかがやかせながら男の子がこちらに顔をのぞかせた。

萩ちゃんだった。

わたしの周りからは「わああっ」というどよめきがひろがって、すぐに「きんぱつにしたんだ…!」と理解した。一瞬しか見られなかったけど、それはまぎれもなく「金髪」の種類だとわかるものだった。

だけど、わたしはそこまでおどろかなかった。去年の12月に染めはじめたとき、やっすーやみゅうとに「染める!」と髪を明るくすることを宣言してから染めたということや、どんどん明るくなっていく髪を見ていて「ああ金髪にするのもそう遠くはない未来だなあ」とおもった。
でも、萩ちゃんはやさしかった。徐々に髪をあかるくしていく姿を見て、いつだったか「自分のやりたいことをやりつつファンの意見も大事にしないとね」というようなことを言っていたことを思い出した。まさにこの両方を尊重していた過程だった気がする。

それよりわたしがびっくりしたのは、目に、カラコンをいれてるように見えたから。ほんとうにたったの一瞬だったけど、水色に澄んで吸い込まれそうな目をしてた。
結局カラコンはしてなかったけど、髪があかるいと、スポットライトに髪の色が反射して、目の色まであかるく見えるというのは新たな発見だった。


その後、萩ちゃんのきんぱつが話題に上がることもなく、何公演か過ぎていった。
そして8/8夜公演、はじめてサマステで萩ちゃんの髪色のことがふれられた。

オリンピック、日本金メダルラッシュですごいねーという流れで
美「こっちも金メダルラッシュだよね」
安「……っああ、髪が?」
美「そうそう」
安「てかさあ!萩ちゃんの金髪どう?!」
客\いいよー/
萩「ほんとおー?おれ金髪…ってか染めて初めて会ったのがやっすーだったんだけど、会った瞬間『萩ちゃん何それぇ…』って言われたからステージ出るのがこわかったの」
安「だってショックだも〜ん…」

このとき萩ちゃんが「金髪…」って言ったあと表現を「染めて」に言い換えたのは、きっと萩ちゃんのなかで金髪というよりもっとこまかい色のこだわりがあるんだろうなあといとおしい気持ちになった。ショックを受けるやすいくんは想定内。でもそのひと言はうれしかった。

そしてサマステよりも前に公の場でいちばん最初にそれに触れてくれたのはPON!に出演したときの青木アナだった。
青「萩ちゃん、金髪にしましたね!」
萩「はい、心機一転…」

しんきいってん、かあ…
【心機一転】しんき-いってん
ある動機をきっかけとして、すっかり気持ちがよい方向に変わること。また、あることをきっかけに、すっかり気持ちや心をよいほうに入れかえること。

「気持ちがよい方向にかわる」いい言葉だなあ。
ここでいう「ある動機」はきっとサマステ、そしてサマステを機にLove-tuneが正式に7人になったことだろう。グループが出来て、これから築き上げていくものがたくさんあって。今まで通りのままではいられないこともあるかもしれない。じぶんの役割をみつけ、立ち振る舞う。
そんな中サマステでうれしかったのは、公演を経るにつれ萩ちゃんが積極的に話題を振るようになっていたこと。まさに気持ちが、志がよい方向へ向かっているんだなと思った瞬間だった。
そんな、心機一転。

肝心の髪色については、それはもう色々な意見があることは百も承知で、とにもかくにも美しい。あの顔で、あの銀や緑が入ったアッシュの金色。こんなにじぶんの顔に合ったきんぱつにしてくれるなんて夢にもおもわなかった。スポットライトを浴びて、きらきらとかがやく姿は目の覚めるような美しさ。バンドの雰囲気にもよく似合っている。黒髪ももちろん好きだから、これはこれでいいな〜と思うかたちでこの貴重なビジュアルをたのしみたい。



夏はいつも萩谷慧悟を開放的にさせる。のかは分からないけど、去年も髪型を大胆チェンジしたり、今年は金髪にしたり、というのは個人的にすごく納得で。そういう外見的な変化はきっと心につながっているのだろう。萩ちゃんは破天荒なところがある、と思ってるので、じぶんがやりたいとおもったときにやりたいことをやったらいい。その代わり思いっきりやれ。あまり考えすぎて閉じこもるのは君らしくない。まだ若いんだし、ちょっとくらい失敗しても、それをくりかえさなければいい。
なんというか、これだけ言えるのも、萩ちゃんの内面の純粋さとか、まっすぐなところはかわらないと信じられるからだとおもう。そしてもし萩ちゃんが脱線しそうになったとき、必ず道を正してくれるひとがまわりにいるから、きっと大丈夫。


そういえば、去年の3,4月にやったガムシャラJ's party vol.9で、萩ちゃんがそのときいたメンバーに金髪はぜったい似合わないと否定されたのは、誰かが「金髪にすると開放的になる」と言った言葉を聞いて
「おれも金髪にしたら開放的になるのかなあ〜」
と言ったのが発端だった。
金髪にしなくても萩ちゃんは、じゅうぶんに開放的で、いつだってこころのつばさを大きくひろげているけどね。