アイスが溶ける前に

萩谷慧悟くんとLove-tuneについて

夏はまだ始まったばかり

ガムシャラ!サマーステーション

昨夜公演(7/28 17:00~)のパフォーマンスバトルで感じたその気持ちを忘れたくなくて、自分の目線から見たものをできる限り文字にすることにしました。

長くなりそうなので対戦の概要などは割愛させていただきます。

 

今回のチーム者(神宮寺勇太・萩谷慧悟・松田元太・田島将吾・羽生田挙武)の対戦相手はチーム我(ジェシー・増田良・森田美勇人・田中樹・半澤暁)。昼公演は接戦でチーム者の負け。対戦内容としても接戦だったけど、チーム我はミスが少なく盛り上がり、対してチーム者は若干のミス、盛り上がりは我に比べると少ーしだけ弱いかなーといったぐらいで悔しさもありつつ、でも納得の結果となりました。

 

そして夜公演、先攻は我のパフォーマンス。私自身もペンライトの色を赤に変え、どきどきしながら見ていました。最初から立て続けに失敗が続くものの、そのあとは「ピンチはチャンス」と言わんばかりの気迫でダンクシュートを次々と決め、その度ものすごい歓声が上がる上がる。本当に素晴らしいパフォーマンスだったと思います。

 

 

後攻、者のパフォーマンス。我のパフォーマンスの余韻がまだたっぷりと残るステージに現れた5人。静まった会場には、今にも鼓動が聞こえそうなほどの、緊張感を帯びた5人の荒い息づかいだけが響きます。

挙武くんの、デッキブラシを使った演技からパフォーマンス開始。昼公演ではここで微笑ましさを含んだいい意味での笑いが起きていましたが、今回は明らかに違う。客席も、緊張感で今にも息が詰まりそうなほどの空気が漂っていました。

そして演奏は順調に進み、さっきよりも演者の声が出ているし、煽りも良くなっていること、客席の興奮や歓声がひときわ大きいことを確実に実感しました。

最後の見せ場、5人全員での「スティックスロー」は昼公演で失敗があったポイント。ただただ祈るように見つめていましたが、これも無事成功。ラストの決めポーズは本当に嬉しそうな、5人のキラキラと輝く笑顔に会場いっぱいの歓声と拍手が送られました。

あの緊張感のなか、ノーミスでパフォーマンスを成功させるなんて、きっと今まで積み重ねた努力の証。ありったけの愛で褒めてあげたいと思います。

 

 

終わり。

ではなく、「バトル」と銘打った以上、勝敗をつけなくてはなりません。

まずは観客の声(歓声)の大きさ(dB)を測り、それをそのまま得点にする客席投票。我の測定が始まると、「あっこれはやばいな…」と私が思うのと同じくらいに、数値が出る前から者のメンバーも顔を見合わせて危機感を露わにしていました。その予感はやはり的中し、我の得点は118dB。これまでのどのチームより大きな数値でした。

でも、ノーミスでパフォーマンスを成功させたチーム者だって負けてはいません。ありったけの声を振り絞って出た得点は120dB。間違いなく、そのパフォーマンスに見合うような、サマステ始まって以来一番大きな歓声でした。

得点が発表されるやいなや、「やったあーーーーー!!!」という声がEXシアターにこだまし、5人は両手を広げてステージ上を駆け巡るようにして喜んでいました。それはそれは晴れやかな、ほんっとうに良い笑顔で。

 

118と120なんて、とってもレベルの高い勝負。どちらも盛り上がっていたし、またしても接戦。でも、でも、これはいけるかもしれない…!という希望を、たぶん者のメンバーだけでなく者を応援するファンも思っていたのではないでしょうか。そんな望みをかけるように、Jr.票(1人2pt、計13人)の開票。

勝敗を決める最後の得点。

得点ボールの入った箱から両チーム同時にボールを取り出していきます。だいたいいつも6対7とかで接戦なことが多く、この時も5球目辺りまでは安心して見られる、はずでした。

しかしこの時に限っては4球目、ボールを取り出す係の萩谷くんが、なぜかボールを手にしていない。「まさか」と一瞬焦ったけど、あまりにも萩谷くんが"焦っているひとみたい"に焦っている様子だったから、「3点しか入っていないわけがないもん」「冗談だ」と、目の前で起こっている事実を受け入れたくなくて、無理やりそう思い込んだ。でも、どうしたってボールは出てこない。出てくるはずもないのにそれでも必死に箱からボールを探そうとする萩谷くんの姿が、その気持ちが痛いほど伝わってきて、目を背けたくなるほどつらかった。

 

結果は138vs126でチーム者の負け。負けた瞬間、者のみんなはこちらが目に見てとれるくらい一気に脱力し、2~3人はその場にへたりこんでしまった。ただただ呆然。気力がない。その後のMCも、者の普段の口数の少なさに加えろくに喋ることなんて出来なかった。なんとか萩谷くんは相手チームを褒め返したり、会話に参加してはいたものの、結局後半、喋っているのは我の5人だけだった。

嘘みたい…………。パフォーマンス終わり、「さっきとバケツの色違うんだよ」「そう!バケツも変えてるの!」「ちょっと、興味持って聞いてますか!?」「バケツひとつひとつでも全然音が違うんですよー」なんて意気揚々と、本当に楽しそうに喋っていたのに。デシベルの大きさで、全チーム一番の得点で勝ってあんなにうれしそうにしていたのに。その時間が嘘みたいにあっさり負けてしまった。たぶん、Jr.投票も接戦で、それで負けていたのならまだモチベーションは何とか保たれる。でも、開けてみたら3対10というあまりにも酷な結果。私ですらあまりのショックに立ち尽くし、その後もしばらく心ここにあらずな状態だったのに、本人たちは一体どれほど辛かったろう。あんなに素晴らしいパフォーマンスを成功させて、心の底から喜んだあとにこんなこと、残酷にもほどがある。誰が悪いわけでもない。誰も責めたくない。ただ神様が残酷だったんだ。

 

じぐ(神宮寺)はその後のソロ曲前にパフォーマンスについて喋っていたけど、悔しさを感情としてさらけ出さないように押し殺し、ただひたすら淡々としゃべり、それでも何度も何度も「悔しい」を繰り返していた。深く黒い瞳は潤んで照明の光を哀しく反射した。

 

沈みきったあの顔があまりにもつらくて、一緒に入ったみゅうと贔屓の友人と「今日のじぐの顔は忘れられないね…」と言って別れたほど。これから約一ヶ月近く、大好きな子達のこんな表情を見ることなんて、そのつらさをあの空間で受け止めることなんて出来るのだろうか。次も負けたら、5人のメンタルは持つだろうか。私には自信がなかった。

 

それからのセトリでもじぐは完全に憔悴しきってしまい、ほとんど笑えていなかったと思う。一生懸命取り繕うとしてもそんなの無理で、どうしても悔しさが全身から溢れてしまう。ただのファンである私はそんな彼や彼らに何もしてあげられることが出来ず、自分の無力さを恨んだけど、最後の方では萩谷くんが励ますようにじぐの肩をぽんぽんと叩いたり、肩を組んで顔を見合わせたり、5人で楽しそうに踊っていて、そこでようやく、いつの間にかチームの絆が深まっていることに気づきました。

萩谷くん中心に見ていたのでほかの子はどうだったか見られなかったんだけど、きっとこの5人なら大丈夫。辛いことは5人で分け合える。お互いの傷は癒せる。そう思います。

アンコール終わりにはさっきまでの負のオーラが嘘みたいに、5人ぎゅっと集まって口々に「次は勝つ!」「ぜってえ負けねー!」「見てろよ!」と威勢良く、その目はもう既に次を見据えていて、この経験を乗り越えられたらチーム者はきっともっともっと強いチームになれる!そう確信しました。対戦を重ねるにつれ、もっとつらいことが待っているかもしれない。でも、私はこの5人と一緒にたった一度きりのこの夏を経験したい。


夏はまだ、始まったばかりだ。