アイスが溶ける前に

萩谷慧悟くんとLove-tuneについて

7月21日 心をこめて

お誕生日おめでとう。

と、僕が言えば、また年齢が6個離れた合図。
 
僕が出会った時、あなたは高校一年生でした。
小さいけれど、僕にとっては大きなお兄ちゃん。
 
レッスン中、振りが分からず困っていた小学生の僕に「分からないの?教えてあげようか?」って近づいてきて、分かりやすく教えてくれたのは高校生のあなたでした。僕はすっごく驚いて、でも嬉しくて、その記憶は一生、ずっとずっと忘れられないよ。(本当はその前に美勇人が教えてくれたけど、結局よく分からなかったんだもん。)それからはずっと、「萩ちゃん萩ちゃん」って、いつもかわいがってくれたよね。ありがとう。僕のことを「初めての弟みたいだった」って言ってくれたのはなんだかむず痒くて照れくさかったけど、本当はすごくうれしかった。僕は、あなたの初めての弟です。
 
そんな、やさしくって、かっこよくって、ダンスが上手くて、誰とでも仲良くなれる、見上げていた大きな背中はいつの間にか横に並んで、隣にあって、僕はそれでも背中を追いかけた。僕より小さくなってしまった、大きな背中。
 
それからは、僕がステージで踊るとき、反対側に必ず見えるその姿。人はそれを「シンメ」って呼ぶらしい。でも僕たちは、僕たち自身のことを一度も「シンメ」って表現したことはなかったね。簡単には言えない気がしたんだ。だって、僕は、僕ではないシンメという存在があなたの隣にいた時の背中を見ていたから。とってもかっこよくて、それは運命のシンメ。僕は、きっとその人の代わりにはなれないから、せめて、その背中に追いつこうと必死にダンスを頑張ったんだ。
 
それから、あなたはいつもたくさんの後輩から慕われていて、友達も多いよね。みーんな、あなたのことをすごいすごいって尊敬して頼るし、僕のことをいつだって助けてくれるスーパーマンみたいだって、思ってる。
でもね、弱点もたくさん知ってるよ。意外と人見知りなところ、器用貧乏なところ、何でも出来るように見えて苦手なことは「もう無理」って顔に出ちゃうところ、それと、ブラックコーヒー。
へへ、こう見えてちゃんと見てるんだよ。そんなところは僕がフォローできたらいいなあなんて、まだ早いかな。
 
 
僕はあなたが育ててくれたような僕になれてる?
振り覚えの悪い僕は、いつ見ても完璧なあなたを頼っちゃうことがたくさんあったし、忘れ物の多い僕には「楽屋を出るときは必ず振り返って確認すること」ってしつけてくれた。ライブのMCであまり喋れなかった時には、ステージ上で「萩ちゃん生きてる!?」って何度も言ってくるからさすがにあの時は、あの瞬間だけはちょっと嫌いになりかけたかも(笑)
 
 それと、時にはもっと困らせることを言っちゃった。
いなくなったらどうしようって考えたら涙が出てきた、なんて言ってごめんなさい。いなくなったら怖い、いなくなったら困るからこの世で一番怖い人、なんて言っちゃって、ごめんなさい。いつまでもそばにいられるわけじゃないのに、そんなこと言われても困るよね。
本当は僕のことどう思ってるのかなあ。そんなこと、怖くて聞けないけど、あなたはいつも、大事なことに限って何も言ってくれないから、ときどきものすごく不安になるんだ。たぶん、僕がそのことをあなたに向けて口にしたとしても、目尻をちょっとだけ下げて「あははっどうしたの萩ちゃん〜」って言ってどこかへ行ってしまうんだろうな。
困らせてごめんね。でも、僕がこんなこと言うのはあなたにだけなのもきっと知ってるよね?ずっと一緒にいたい、出来れば同じステージで、仲間として踊っていられたら僕は何だって頑張れるよ。
 
 


 
最近始めたばかりのアコギでハッピーバースデーを歌ったら喜んでくれるかなあ。ケーキってどうやって作るんだ?やっぱりスポンジの生地からこだわりたいよね。コーヒーも、ミルクをしっかり泡立てて、苦くないようにして淹れてあげるね。そしたらまた、「萩ちゃんすごいすごい」って褒めてくれるかなあ。
 
 
やっすー、24歳のお誕生日おめでとう。