アイスが溶ける前に

萩谷慧悟くんとLove-tuneについて

*[ジャニーズJr.]安井くんはやっぱりすごいや

「萩ちゃん生きてる!?(笑)」

 

2月に行われたガムシャラJ's party vol.8、その4公演中3公演で、萩谷くんが安井くんに言われていた言葉。

 

「萩ちゃん生きてる!?(笑)」

 

そんな、たった一言。

 

一公演目は、MC中一発芸を披露するために打ち合わせをする京本くんと美勇人くんの場を繋ぐため発せられた。それはそれは唐突に。 これに対して萩谷くんの返答は、

 

「生きてるよっ!」

 

ちょっと驚いた顔をしながら、 ふざけてムキっとしてみせた。

客席からは笑いが起こる。

 

どうして生存確認されたのか。観客も全員、考えるまでもなくそれは分かったはず。なぜならMC中、萩谷くんは全くと言っていいほど喋らなかったから。

 

「喋らなかった」という表現は半分嘘で半分事実かな。

本当は、「喋れなかった」。

 

その時のガムシャラJ's party vol.8のメンバーは、安井くん、京本くん、ジェシーくん、森田くん、萩谷くん、神宮寺くん、岩橋くん、石垣くん、後藤くんの9人。誰が見ても思う、異色メンツ。 MCでこの9人をまとめるのも、話を振るのも安井くん。

自分からどんどん会話に入っていける人以外にはまんべんなく、全員に話を振っていたので、全員が一度は会話の流れで喋ることができたと思う。ただひとり、萩谷くんを除いては。

 

ちゃんとマイクを通して相づちは打っている。言葉も発してはいる。でも、会話の流れには入っていない。その証拠に、何か喋ろうとするもタイミングが合わず口に持っていったマイクが何度もあごに終着する光景があって、それは見ているこちらでさえも本当にもどかしかった。

そして萩谷くんを見てない他担からすると、それは喋っていないも同然だったろうな。

 

いつ萩谷くんに話が振られるのかな、声は聴けるかな、なんて淡い期待も虚しく、15分ほどのMCは終わった。

 

忘れていたはずがない。その手腕に感動すら覚えるほど、この異色メンツ全員にまんべんなく話を振りトークを上手く回していた安井くんが、萩谷くんの存在を忘れていたはずがない。

それを決定づけたのは、次のスタンバイのためハケる演者のなか安井くんが萩谷くんに向けて放った一言。

 

「萩ちゃん生きてる!?(笑)」

 

確信犯だった。安井くんはわざと萩谷くんには話を振らないで、自分から会話に参加する時を待っていた。

 

ああこれは萩谷くんに訪れた試練だなあ。そんなことを思った。

 

たぶん安井くんの思った通り、萩谷くんはMCで喋れず仕舞いで、この一言は計画的だったんじゃないかな。

それに対して萩谷くんは 「生きてるよっ!!」と言い、「だって俺さっきFinaly overの時」と興奮気味に続けた。結局「はいハケるよー」という安井くんの一言で寸断されたけど、この掛け合いはウケて、その後安井くんによる萩谷くんの生存確認は3公演目まで続いたはず。

 

2公演目は見ていないのでどんな雰囲気で言われたのかは分からずレポから感じた雰囲気だけど、たぶんまたウケていたのかな。3公演目、今日こそは安井くんに「萩ちゃん生きてる!?」なんて言われまいと、マイクを口にスタンバイ。

 

結局、そのマイクはまたあごに戻ってきた。

 

そして案の定

「萩ちゃん生きてる!?(笑)」

 

言われることは覚悟していたというような

 

「生きてるよ」

 

抑揚のない声で安井くんの方を振り向きもせずそう言うと、難しい顔をしてそそくさとハケてしまった。

たぶん、萩谷くんの心情を察するに、「もうどうしたらいいのか分からない」状態。頑張って喋ろうとはしている、でも、喋れない。終いにはオチに使われる。

私は、「ああ、変なスイッチ押してしまったな」と思った。その前見たときの対応とは明らかに違うから。

 

もちろん安井くんはそんなこと、萩谷くんをいじめるためにやってるんじゃない。喋れない萩谷くんへの戒めだし、おいしくしようという愛情だし、演者がハケていくなかそれをすることは、完全に萩安ふたりだけの世界を作ることでもあって。

果たして萩谷くんは気づいていたかなあ。

 

 

 そして5月、シアタークリエH公演。

ガムシャラJ's partyのMCでの立ち位置はだいたい安井くんが最上手で萩谷くんは下手。

対して今回は、最上手の安井くんのすぐ隣にいた萩谷くん。

この立ち位置、だれが決めたのか決められたのか分からないけど、とにかく、

 

「安井くんの隣に萩谷くん」

 

これが、ものすごく心強くて頼もしかった。

萩谷くんの隣に安井くんがいてくれることは言うまでもない心強さなんだけど、その時は、その時ばかりは「安井くんの隣には萩谷くんがいる」という心強さも確かにあって。

 

ガムシャラJ's partyを経て誰かに相談したのかなあ。最近になって地上波ガムシャラに呼んでもらうことが増えたのも大きい気がする。ガムシャラスタッフの方にアドバイスをもらったというようなことも言っていたし、明らかな意識の変化だろうな。

 

2月の時点であれほど「萩ちゃん生きてる!?(笑)」なんて言われてた人が、クリエでは自分からどんどん会話に参加するし、会話の空気が止まりそうになった時には率先していい方向に会話を転換させていたり、とにかくその場を良い空気にすることに長けているんだなあ、というのは新たな発見だった。

憶測に過ぎないけど、MCで使うトークのお題が入ったボックスを持ってきて引いたり、進行する安井くんの些細な動きにも敏感に反応していたのは安井くんの負担が大きくならないようにだったのかなあ。安井くんの隣にいる意味、みたいなものを理解していて本当に、健気な子だなんて感慨深くもなったり。

 

私が萩谷くんの好きなところのひとつに、「人が嫌がるようなことは言わない/しない」っていうのがあって(贔屓目かもね)、こんな才能を持っている萩谷くんが、周りと比べたらまだまだだけど、以前に比べて喋れるようになっていく姿にはやっぱり信頼しかなくて。心が優しくて穏やかな男の子だから 発言への不安は一切ない。

 

 

私がクリエで見たものは、3ヶ月で見違える程の、明らかな成長だった。

 

「萩ちゃん生きてる!?(笑)」

 

その一言がきっかけで、萩谷くんの意識を変えた安井くん。

無意識か、「しつけ」かは分からない。

 

でも、安井くんはやっぱりすごいや。